ネタバレアリです。
『やがて君になる』40話『わたしの好きな人』を読みました。
発売日直前の公式ツイートで扉絵が公開されましたが、この時点ではタイトルは伏せられていました。読者への配慮が抜かりないですね。
2月に電撃大王四月号がでてから、ずっと楽しみにしていました。
27日の0:00になっても、Amazon のkindleはなかなか更新されずヤキモキしました。実は昼間仕事をしている時も落ち着かなくて、何度もAmazon を見ていました。
結局、予約にはならないで0:04に買うことができました。
以前から、仲谷先生は「みなさんの見たいものをお見せします」といっていたので、全く不安はありませんでした。
強いて言うなら、Twitter で、少しずつ公開される情報に、センターカラーのページで、侑のモノローグで、「選ぶということが、昔から苦手だった」というのをみて、生徒会室で七海先輩を待つ間、『小糸侑について』的なものが始まるのではないか?というのが、一番の不安でした。で、最後のページで先輩到着、続きは来月ね、だったらどうしよう、と。
ですが、さすが仲谷先生。
私が見たかったもののど真ん中を見せてくれました!
34話の「ごめん」から39話までの佐伯沙弥香のターンが全て伏線となって、沙弥香の告白すら踏み台にしての息をつかせぬ気持ちを伝えるシーンは、これぞやが君、理屈っぽい!だがそこがいい!
35話で「私は侑の気持ちに応えられない」というセリフがずっと何故なのか引っかかっていました。一方で、40話でこうなる事は予想できていたから、どうやって繋がるのか、何故そういう思考になっていたのか知りたかったのです。
結局、「変わってしまった侑は、燈子にとって特別ではなくなったから、気持ちに応えられない」が沙弥香の好きの理由を聞くことによって、変わっていく人をいつまでも特別と思える根拠を得て、変わっていく侑を特別な存在と再認識するというながれは、とてもスムーズでした。
私的には、人を好きになる思考は千差万別で人によって違うものなのに、沙弥香からまるまる答えをもらっているようで、頭の良い燈子ならもう一歩自分なりの答えを出して電車から侑にメッセージを送っていると思っていました。
でも、物語の中で登場人物同士が影響を与えあって、成長していくのをこの数話でまったく無駄なく描くのはすごい!
好きの理由が「優しい」だけだと、私なら「優しいなら他のだれでもいいの?」と言いたくなってしまうところも、1ページかけて外見に言及しているところも抜かりがないですし、沙弥香から影響を受けていますね。
そして、侑のたどり着いた「好き」である「自分で選んで手を伸ばすもの」という答えと、物語が始まってから今まで全ての伏線を回収するところが見事ですし、とても納得です。
やっと笑顔で、七海先輩に「好き」って言えて良かったね!
今回、1話だけで「好き」と何回言っただろう。いままで我慢してした思いが溢れる感じも良かったです。
ところで、コミックス7巻も発売され、予告では予想通り8巻で完結しますね。
結局、百合にハマったと思っていた私は、やが君にハマっていただけだったのですが、百合のテンプレもわからないのですが、あと5話はどんな展開になるのでしょう?
私的には、小糸家で家族に紹介して食卓を囲むシーンが見たい。あとは、こよみやあかりと恋バナをするシーンとか。
まだまだ楽しみです!