ネタバレ有りです。
『魔法科高校の劣等生』(2014)を一気見しました。
原作未読です。
やが君にハマっていたときに電撃大王本誌を買っていたので、存在は知っていたのですが、『ロクでなし魔術講師と禁忌教典』と間違えていたりして、アニメを見たつもりになっていました。今期、二期が配信されたタイミングで、アマプラにお勧めされて、昨日見始めたら2クールを1日で一気見してしまいました。
また「なろう系」かという気持ちもありましたが、この作品はとても面白かったです。
一期は『入学編』『九校戦編』『横浜騒乱編』の三章からなりますが、初めの二章での主役兄妹の関係性が気持ち悪く、電撃大王らしいなと思いました。最後まで見ると、その理由も分からなくもないですが、兄弟のいる私としては、気持ち悪くて仕方がないです。
ですが、もちろん、「オレつえええ」的な無敵の主人公なのですが、私のツボ的には、天才エンジニア『トーラスシルバー』という側面を持っている設定と、この作品世界の魔法観を原作者がしっかり持っていて、それを物語の中で説明しているところがとても良かったです。
それと、作者がプログラミングの概念をある程度持っているイメージがとても良いです。
達也の魔法を通常レベルで使いこなせない理由に、脳の一部に展開済みの自己修復術式を常駐させている為、的な設定がエンジニアとしてはグッときます。
正直、アニメ作品なので、最後にカタストロフィ的な盛り上がりに持っていきたい気持ちはわかるのですが、横浜騒乱編は学園ものですら無くなってしまっていてイマイチでした。(私は、末期のドラゴンボールや、末期のアヴェンジャーズのような、どかーん、ぼかーんというだけの作品がキライなので。)
またいくつかの視点が、投げっぱなしで、ほったらかしになっているのも気になりました。
例えば、「ブルーム」と「ウィード」の対立を描く為に登場したであろう、森崎(だったかな?)は同じ風紀委員にまでなっているのに、その後、ほぼ絡まなかったり、九校戦編では中条あづさは、トーラスシルバー=達也と疑うものの、全く放置だったりと気になります。
学園ものなのに、2クールかけて春から秋までしか進まないほど丁寧に描いているのも作り手側、というかスポンサーの期待感を背負っている作品に思います。
今二期を配信しているので、続きを見ようと思いますが、一期の最後に達也の正体をバラしてしまっているので、学園ものとして成立しているのかが気になります。