トイボックス エンヂニアリング

組込みハードウェアエンジニアが語るブログ

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「世界を変えた書物」展を見てきた話。

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「世界を変えた書物」展を見てきました。

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上野の森美術館で開催されていた[世界を変えた書物]展を見てきました。無料な上、写真撮影可でした!

実際は9月22日(土)に見てきたのですが、最終日を前にしてとても混んでいました。最終日の今日はもっと混んでいたかもしれません。

 

本のジャンルは理系の本です。

どんな本が展示されているかというと、天動説有力の時代に書かれた1543年コペルニクス著「天体の回転について」の初版本、日本では徳川家康が生まれた年です。

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この時代の書籍がこんなにきれいな形で現存していることに感動します。

この展覧会の展示は関連する書籍が次々と紹介されているところが面白いです。

例えば、この次がガリレオ著「星界の報告」1610年初版初版本。

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ガリレオが描いたイラストが付いています。

これだけ当時のものがちゃんと現存されているのは、やはりグーテンベルク活版印刷による量産化が大きいところだと思いますが、このイラストは版画なんですかね?

イラスト然としたものはわかりますが、このガリレオによるスケッチなんかは、版画屋さん泣かせだったのではないかなぁ?(それとも、なにか転写する技術があるのかな?)

 

 

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次に私の目を引いたのは、「電気磁気」のコーナー。

電子工学科出身の私としては、クーロン、オーム、ボルタ、ヘルツなど単位になっている方々の著作から、大学時代にさんざん困らせられた、マクスウェルによる電磁気に関する著書など、これらの書籍に紡がれた末端に私たちが使った教科書があるのかと思うと、感慨深いものがあります。

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それと、意外とよかったのが「ミュージアムトーク」という映像コーナーで監修者の先生が、展示物について順番に解説している映像を流しているコーナーです。

これ、展覧会を見る前に、YouTubeなど流してくれれば予習していけて、楽しさが倍増するのではないかと思いました。というのも、自分の専門分野においては、聞いたことのある人たちの書物がたくさんありましたが、少しでも分野が変わると、そのすごさがよくわかりません。

 

ですが、ドイツ語やラテン語など読むことはできないし、内容を読むための展示ではありませんが、500年前の書物が放つオーラというか、いろいろなオーナーを渡り歩いて、ここにたどり着いた感、なんでかというと、これらの書物は過去に誰かが実用書として所有していたもので、ページの端に書き込みがたくさんあるのがそのまま見ることができます。

人類の英知はうけつがれるものなんだなぁと、しみじみと思いました。