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【ネタバレ有】「コーヒーはぼくの杖」を読んだ話

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「コーヒーはぼくの杖」という本を読みました。

コーヒーはぼくの杖~発達障害の少年が家族と見つけた大切なもの

コーヒーはぼくの杖~発達障害の少年が家族と見つけた大切なもの

 

 以前、私の近くにいた女性の子供がアスペルガー症候群と診断されたことから、昔から同障碍に興味を持っていました。その女性からは、詳しい話を聞いていましたが、どうしても自分からその病気の書籍に手を伸ばすことができていませんでした。

 

この本は各章を本人、両親の3人が順番に書くという構成になっており、いろいろな出来事を3人の視点から書かれています。

私の知人の女性がよく言っていたことと重なる部分がとても多く、当事者でもない私ですが、共感をもって読むことができました。

今まで、避けていた内容の本なのに、なぜ今回手にしたのか?それは、タイトルにもなっている、「杖」について、知人の女性も似たようなことを言っていたからです。

目が悪い人には「眼鏡」、耳が悪い人には「補聴器」といったのと同じように、自分の子供にあった補装具を探し出さなければいけない。アスペルガーは「症候群」だから個人個人症状にグラデーションがあるので、みな症状がちがうので、補装具も個人個人合ったものを見つけないといけない、といったことでした。

 

この本は、まさに、「杖」という言い方ですが、本人にあった「杖」を探す話です。

 

 

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また、もう一点、興味深いことがありました。

このご両親はすごいです。

お母さんは、独学で服飾を学び、旦那さんはサラリーマンから奥さんの服に合った染色をできるようになり、且つ自分たちのお店まで出しています。

 

私は、高校時代から「ゲームを作る仕事をしたい」と思っていました。

趣味で、独学でプログラミングを習得していましたが、大学時代、就職活動をする際に、「ちゃんと学校で習ったことを自分の仕事にしたい」という理由から、ゲーム会社には入ったものの、学校で習ったハードウェア設計の職種を選びました。後から考えれば、プログラマーとして入っていたら、また違った現在があったかもしれません。

後悔もありませんが、人生の違うルートにも興味があります。

実際は仕事をしてわかったことは、学校で学んだことなど仕事では役に立たず、結局、実務で学んだことが圧倒的に身につくということです。

 

このご両親のように、自分で試して自分の力で「行ける」「行けない」を見極めて、自分の仕事を見つけるのは仕事をするうえで理想的で、それができている人は世の中にほとんどいないですよね。ほとんどの仕事に免許が必要なわけではないのに!

 

そういう意味で、この本はアスペルガー症候群に興味がある人だけでなく、自分に合った仕事を探している人も読むと目からうろこが落ちるのではないかと思いました。