「三人の旅人たち」という話を知っているだろうか?
1973年生まれの私が、小学校三年生か四年生のときに、国語の教科書に載っていた物語です。
かいつまんで、あらすじを書くと、
以下ネタバレ---------------
砂漠の真ん中にある駅に三人の駅員がいました。
三人は、貯金がたまったので、交代で休暇を取って旅に出ることにします。
一人は、都会へ。
一人は、山と海へ。
一人は、何もないと思われていた砂漠へ。
三人はそれぞれ出かけては、駅で待つ二人に、お土産と土産話を持って帰ってきて、三人でコーヒーを飲みながら旅の話を聞きます。
最後の一人は、何もないと思われていた砂漠で、オアシスを見つけます。
以上ネタバレ------------------
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国語の授業としては、教師が書かせたいであろう答えがあって、当時の私はそれを織り込んで感想を述べたような気がします。
が、この話、実は、私の旅好きの原点がここにあるのです。
あらすじではかなり端折りましたが、旅に出る前のわくわく感、旅から帰ってきた人の話を聞くわくわく感、身近な人がまだ行ったことのない場所を見つけて、どんなに良かったかを話すわくわく感。
大人になっても、このわくわく感は今でも変わりません。
数年前に、この物語が当時の記憶のままなのかが気になって、Amazonで取り寄せて読んでみました。
教科書には載っていなかった文章もあるように感じましたし、突っ込みどころも満載ではありましたが、物語の内容は当時のまま色あせることなく、自分の原点の一つを思いださせてくれる内容でした。
この物語は、「しずくの首飾り」(ジョーン・エイキン作 猪熊葉子訳 岩波書店)
の中の短編として収録されています。